3月2日
岡崎さんが、墓地所に工事にお見えに成っている。
庭木が芽吹き始めた。膨らんだ、白木蘭の蕾を観音と観察。もみじの芽も赤みを帯て、膨らみを見せている。
3月3日
幽雪歯医者へ。
観音と薫は写真撮影をしていたが、途中からデジタルカメラのピントが合わなくなっていた。設定ミスでは無く、カメラ側のトラブル。薫、残念がる。
3月7日
芸北の向台さんが、観音にとツララの雪詰をお送り下さる。「産地直送、雪とつらら」と言う品名も向台さんらしい。中には、ビニール袋に詰められた、子供用のスキー手袋も入れて下さっていた。が、しかし、観音は「つめたーい!」と言いながら、嬉々として素手で行く。雪は残念ながら、すっかりミゾレに成っていたが、ツララを立てて、雪玉を乗せて、楽しんでいる。観音、春の陽の入る畳の上で暫し雪国を味わう。感謝。
午後、向台さんの贈り物が嬉しく、薫 「お礼に、春を贈る事にしたの」と菜の花を刈り込んで来る。明日には、芸北に春の花束が届くだろう。
3月13日
3月14日
田崎さんよりお便りがある。個展の案内と竹紙も入っていた。薫、大いに喜ぶ。
3月15日
薫が、田崎さんの紙で、ブローチを作る。竹の台に安全ピンを付け、花と葉を取り付けていた。今回は、機能上の事も考慮しているようで、かなり平面的な感じ。写したものは、更に平たい感じに成って、薫はとても不服そう。実物はもっと立体感が出ていると主張。月曜には、田崎さんの元へ旅立つ予定のようだ。
3月17日
幽雪、墓所の掃除、華入れ。観音は山内を、乾拭きして回る。薫、今回は雑巾バケツの水遊び被害に遭わない対策を講じたとの事。
お茶を茶缶に詰める作業も、薫を補佐にして、観音がやったようだ。次第に被害度が小さくなるのが嬉しいと薫。その内に、観音の係りが増えるだろう。現在、牛乳パックをリサイクル出来るように切り開く事や、空のティッシュペーパーの箱の取り出し口を分別する事などの係りに成っている。
3月18日
田崎さんの個展のページを今朝方やっと更新した。
3月22日
薫が、方丈と派手に一戦やらかしたようだ。どうちらの想いもわからんではない。が、しかし・・・である。
兎も角、一番の被害者は、居合わせた観音であろう。帰宅後の娘の証言は、「観音は、母上に、もう止めて、帰ろうよ、言ったの」っだそうだから・・・。
3月24日
方丈の誕生日。故に、明州閣へ食材を担いで、3人で押しかけた。
一昨日の件もあり、多少 後ろめたさも手伝ってか、薫の用意した食材は、テーブルから溢れんばかりであった。方丈、「おぃ、おぃ、食欲が無っくなるじゃないかー。」と、大いに愉快そうである。当然の如く、学生時代の薫の食欲に話が行く、相当に食べていたようだ。方丈は、「最近、年々同じ食べものが、大きいなぁと感じるようになった」とおっしゃると、薫は、「そう言えば、私は、よく『こんなに小さかったかなぁ〜、子供の時はもっと大きかった気がしたのに』と思ったよ。」と回想している。父娘の結論は食べ物の大きさは、「年齢によって変化する」である。
大いに食べ、語って祝った。何時も、食事時間の長い観音も、さすがに3時間は、参ったようで、「帰ろう」コールが始まった。方丈も、根を詰めて作業をし、疲労したと言う参禅者を慰労しに、今日はこれから岩風呂だとの事。撤収し、歩いて向われる方丈他数名を見送って、帰山。
3月25日
突然、ドドーンと言う音が鳴り響く。薫が「爆撃?ミサイルを迎撃でもしたのかしら?」と真面目な顔で耳をそばだてる。間もなく、大小の音を織り交ぜながら、響いた。「雷、春雷だ!」と嬉々とする薫。最初の一言が効いたのか、続く音に幽雪の膝に入り込む観音。暗雲垂れ込め、土砂降りとなった。雨水は、戸井を飛び越え、溢れ出す勢いだ。台所の外の所では、溢れ出して石垣の上の土手を削り落としている。薫は、飛び出して石垣が崩れないように、水が土を掘らない受けを講じたり、車庫脇の水路を確保したりと活発だ。観音は、飛び出していった母を案じるも、鳴り響く雷に膝の中でジッとしている。薫がワクワクした表情を浮かべながら、中に入って間もなくすると、雨は小ぶりに成り雷も最後に又一つ落ちて、去った。
この雷に、道育師は、「当方無事だが、南東より白い光が2度差し込んだ」との事。十楽教子さんからも、「最初は工事中の壁が崩れ落ちたのかと思ったが、雷だった」との連絡。
雨上がりから、体感気温がグッと上がった。青空の中、白木蓮の花が一気に開花し始めた。正に、春雷と言う言葉が相応しい。
3月25日
母子で一緒に何かをする姿も堂にいって着た。
調理も椅子に乗って、手伝う観音。火加減を調節したり、混ぜたり、味見と称しての摘み食いも楽しみなようだ。
2人で何やら作っていたが、完成したのは、リサイクル磁石を利用した鶴。「ほら!おどろいた?」と観音が見せに来る。
3月26日
先般より咲き始めた白木蓮は、花を次々に開き庭に春の装いを見せている。
春霞も瀬戸内の島々を包む。
3月28日
朝食の際に、薫が観音に牛乳を飲むかと尋ねると、「自分で出すから」と言って自らが取り出しに冷蔵庫へ向った。薫も、どのカップが良いかと聞きながら、器を取りに行く。任された事が良かったのか、観音は自力で冷蔵庫を開け牛乳を取り出してきた。
今までも、力の入れ具合で、冷蔵庫の扉を開ける事が出来た経験は数回あったように記憶する。が、今回は偶然ではない。完全に息を合わせ、腰を入れ引く要領を得た。この経験は、非常に自信と喜びをもたらしたようで、今日は、兎に角、冷蔵庫を開ける用を探している。無闇に開けてはいけない事も理解しているようで、用事を作っては、開けに行く。
「又、一つ出来る事が増え、又、一つ危険が増したとも言えるね。」と言うのが今の薫の率直な想いのようだ。
3月30日
薫がとうとう楽譜を一部公開する事に決めたようだ。何時か、まとめて発表したいと言っていた薫だったが、色々思うところあったようである。イラクでの大規模な戦闘、北朝鮮の様子、American
Mamと慕う恩師の来日中止、方丈と一戦やったのも効いているのだろう。
著作権を放棄するつもりは無いので、キチンとした形で発表したいと言う意向があったのだが、未発表でなければ作品集に成らないと言う事も無いだろうし、公開したとて、著作権を放棄する必要もないと最終的に思ったと言っているが、色々重なって、機が熟したのだろう。兎に角、「いのち」を載せたいと、実現に向けて夜が明けぬうちから、作業していたようだ。譜自体を、どうやって載せるか悩んでいる。