薫と同じように頭にタオルを巻いた風呂上りの観音6月1日 
薫と一緒に観音が髪を洗う。今まで 観音は薫が洗髪するのを見た事が無かった。薫と2人で一緒に髪を洗ったのは、これが始めての事。観音は見よう見まねで、自分でも自分の髪を洗おうと努力したようだ。
風呂上りも、薫が頭にタオルを巻いているのを見て、同じように巻いて欲しがる。折角、巻いたので写真を撮ろうと言うが、中々前を向かない。

6月3日
今日は、自分から髪を洗い始める。お湯を張った洗面器に頭を入れて自分で洗う。頭を上げると、お湯が顔に滴る。もっと、慌てるかと思ったが、自分で一生懸命に手で拭っている。挫ける様子も無い。再び、洗い始めた。実に果敢である。

2歳の記念の歩み6月6日 晴れ。
観音、満2歳と成る。
2歳の歩みを披露して、成長振りを見せてくれた。
午後、幽雪の母が観音に会いに来てくれた。
十楽さんのお持ちくださったケーキと一緒に2人の記念撮影3時前には、十楽教子さんがお見えくださる。薫がお願いしていた5曲目の歌「しゅりしゅりしゅり」の編曲をしてお持ち下さった。観音は 丁度、お茶の時間に居合わせた方々にお祝いして頂き、皆で十楽さんのプレゼントして下さったバースデーケーキを頂く。
皆さんにお祝いして頂いて、観音は本当に幸せ者だね。

観音の水遊びに付き合う幽雪の母6月7日 晴れ。
暑い!幽雪の母がいてくれるので、観音はご機嫌でついて回る。
先日、お孫さんがもう使わないからと簡易プールのお古を頂いていたので出してみる。お昼前に水を入れて見たが、思っていたより大きい。プールが安定するギリギリのところまでしか水を入れなかったのだが、随分時間が掛かった。観音がちょっと遊ぶと直ぐに昼食となった。
観音は昼食後、昼寝をしてしまったのでプールの水は庭で34度の温水と成った。目を覚ました観音は、当然ながら大喜びで水遊び。但し、ついている方は堪らない。プールは大きく安定しないし、観音は水をバチャバチャやるのだから・・・着たままシャワーを浴びたような状況に成る。観音と共に ビショビショに成りながらも、婆、母も楽しげな声を上げていた。しかし、安全と楽しさを確保するには 2人ががりの大仕事だ。
プールの後・すまし顔の観音片付け始めると、薫が「待った!」を掛けた。水が勿体無い!と言う訳だ
。観音を着替えさせて戻って来た薫は水を一杯にしたホースの端をプールに入れて折り曲げて持っていて欲しいと言うと、反対の端を大手越しに畑に引っ張って行き「放して!」 水はプールに張った時と同じ位時間を掛けて、カラカラに成った畑へと移動して行った。とは言え、この水量を見ると、このプール遊びは 早々出来る話ではなさそうだ。
観音の方はこの「大っきい お風呂」なるプールの水遊びが 大いに気に入ったようだ。後には、正に風呂上りとでも言った別人のようなすっきりした顔をしていた。

エプロン姿の観音6月8日 晴れ。
薬師講。今日は、先月とは変わって3人がお見えになられ、幽雪の母も加わり お茶を頂く。観音は、薫が直してポケットなどを付けた お古のエプロンが自慢で、セッセとご接待。皆さん喜んで下さって、賑やかに過ごす。
お帰りになられる時は、ひとり裸足で庭までおりてお見送り。おばあちゃん達が帰ってしまわれると心なしか寂しげ。
夕方からは、かぐや姫美術館のある 本立寺さまにて、ゆかた祭りが催される。幽雪の母はこれを楽しみに、観音に着せる浴衣を縫って来てくれたのだ。観音のだけを用意してきた母に薫が自分の浴衣を勧める。薫の浴衣を、年恰好の違う母が着れる!これが正しく和服の強みだろう。揃って浴衣で出かけた。地元の商店会の若旦那が看板の屋台や、民謡クラブの発表、太鼓やカラオケ、福引などが行われていた。お隣の浄居寺さまご一家、勝運寺の若奥様ともお会いする。色とりどりの浴衣姿の子供達が、元気良く駆け回っていた。
観音は 帰りは流石に疲れたようで、薫の背中で ウトウトする。

虫取り網を覗き込む観音6月9日 晴れ。
帰宅する幽雪の母を送って行った。駅で見送る時に丁度、観音は眠ってしまっていた。幽雪がお土産を渡すと、母は逆に観音にと豆だのカボチャの種だのを買って託けた。観音が目覚めた時には、母の電車は 既に福山辺りだった。
帰宅後、見送れなかったからか しきりに「バーバー」と連発。お茶を入れても、母の座っていた座布団を用意して「ここ バーバー」、とうとう草履も手に持って活動中の観音母の休んでいた部屋へ行き「バーバー」、母に使って貰ったものを薫が洗って干していると「バーバー、バーバー」である。
午後は、母が浴衣の残り布で作ってくれたワンピースを着込み「バーバー」。この3日の刺激で又、一段と成長したようだ。
虫取り網を持ち出し、裸足になって、バッタを追いかけている。網で伏せられはするものの、まだ上手く取り出すことは出来ない。覗いては、「ア〜」と言った表情。その内には、草履も脱いではだしに成ってやっていた。ついには、トカゲまで網で伏せていた。殺意は感じないからか、そのトカゲは その後も観音の周りで ずっとウロウロしていた。

6月14日 晴れ。
未明、海蔵寺の大改修、少林窟道場の改修と何時も ご尽力下さっていた 平田政弘氏が亡くなられたと早朝に方丈より連絡があった。
薫が、直ぐに病院へ向った。葬儀会場と成る町内の老人集会所へ搬送されると同時に薫は帰山、入れ替わりで幽雪が枕経の支度を整えて向う。
お地蔵様の華の水を入れる観音お線香を立ててお参りして回る観音には特にこうした話はしなかったが、何故か彼女は 自分がお世話の出来る高さのお地蔵様のお華の水を入れ替え、お線香をお供えして供養して回る。それも、真剣な顔つきで根気強く続けた。
7時からのお通夜、方丈、廣州師、克秀師、幽雪でお務めした。薫も観音を連れてお参りさせて頂く。観音が辛抱出来そうになければ、先に失礼させて頂くと言っていたが、お経の間もジッと座り、薫の読経を邪魔する事も無かったと言う。お近くに座っていた大人の方々が、退座する時に成って、黒の作務衣姿の小さい子供がいた事に気付き、「まぁ〜」とおっしゃっておられたそうだ。

6月15日 
平田さんの葬儀が執り行われる。ご冥福をお祈り申し上げます。合掌

回廊から鯉の餌を撒く観音と薫6月17日
澤田さんが三景園内で 展示 実演 即売をなさっていると お聞きしていたので、お訪ねする。園内の茶室を会場になさっておられた。
澤田さんの展示会場の茶室のろうかにいる澤田さん、観音、薫観音も一緒だったので、大いに喜んで下さった。茶室の縁側から観音が鯉に餌を投げながら、鯉が集まるのを待っていると、手を打って鯉を呼んでくださったりした。その間も切れる事なく お客様は会場へお見えに成っていた。結構な人気であった。
茶室より池の鯉を覗く澤田さんと観音以前よりも、鼻緒の柄がモダンなものや粋なものが増えており、下駄も焼き桐のものが大幅に増えている感がした。子供下駄にも焼のものが登場し、品数が増しているように思える。形状の工夫や、現代的な鼻緒柄の導入など、澤田さんの弛まぬ研究心と斬新な感性には 頭が下がる。
会場でも、「ジーンズでも、合うじゃん。」「桐下駄って軽いんじゃね。」「孫のも買ってっちゃろ。」と言った声が上がっていた。

6月19日
幽雪は墓地所の参道脇の枝払い。立ち枯れている松の様子を見に行くと、シロアリの巣と成っていた。芯の部分は食べれないようだが、皮の下を巣にしているらしい。触ると表面はフワフワに成っている。シロアリの天敵はどうやら蟻のようだ。触って崩したところから蟻が集ってシロアリの卵やシロアリ自体をドンドン運んで行っていた。
参道では、既に萩が花を開いていた。昼食時に薫に話すと、「あんなに暑かったから、ちょっと気温が下がったら萩も秋だと思って慌ててるのね。」と言いながら、又 天変地異を案じていた。
薫が「お母さんが取ってた布」と言う 薫の衣類を作った残り布らしい花柄のハギレが袋に収められていた。観音がそれを引っ張り出して、腰に巻きつけポケットを付けて欲しいらしい事を 薫に訴えた。そこで、それを エプロンにしないかと薫が提案すると、観音は大喜び、2人でエプロン作りをしていた。
布がある限りで出来るものと 言っていたが、完成するとちょっと大きい。結局、肩紐を後ろでちょっとつまんで今年のサイズに調整。来年も着れるのが出来あがった。観音はとても気に入ったようだ。
薫は不良ミシンに倍も手間を取られたとこぼしていた。縫ってる時間とミシンと格闘している時間どちらが長いかと言える位だから、不良と言うのがふさわしそうだ。

6月20日
平田さんの初七日。薫は「葬儀の日に、お見送り出来なかったから」と、お参りさせて頂く。突然にお邪魔したけど、快くお参りさせて頂けたと帰山。
午後、方丈と共に横村先生をお訪ねする。先生のお宅の猫を楽しみにしていた観音は、出会えなくて残念。車では、助手席の方丈が後ろへ手を伸ばし、その後部の席にいる観音と遊ぶ。方丈は見えていないので、観音にかわされたり、不意を付かれたり 「おりょ。」「ありゃ。」 観音はその反応が楽しいようで、キャッキャッと喜んでいた。

6月21日 うす曇。
幽雪、石垣の草取り。はしごをかけての作業。途中で、畑に生えていた「ねこじゃらし」と「貧乏草(ヒメジオン)」を1束刈り取って観音に届ける。事の外 喜んでくれた。
日差しはたいしたことはないと思ったが、麦藁帽子を被らずに作業したら、結構 日焼けした。
夕方、道育師がお見えになる。以前、メガネが どうもしっくりしないとお聞きし、薫が自分のお勧めのメガネ店の話をしていたようだ。今日は、そのお店の場所を知りたいとおっしゃってお見えに成られた。折角なのでと ご案内する。
どうやら、以前のメガネは左右のレンズの中心が若干ずれて作られていたようだ。ありがたくない話だが、良くある事実らしい。
薫は、こうした技術者の腕前と、ちょっとしたウイットの聞いた彼の接客が気に入っているのだと言う。器用で自負のあるお客さんにとっては、小うるさい店主としか思えないようだが、道育師には良かったようだ。メガネの形状と顔の形状の適合性なども お話下さり、道育師も納得がいったご様子。細かいお話に入られた。
観音が飽きてきた事を 道育師が気にして下さったので、我々は 途中で失礼する事にした。

6月23日
ご近所の方にお届けものに行く薫に 観音が付いて行った。小さな袋を持って出て行ったが、観音にと お菓子や野菜などを頂いたと買い物袋を2つも持って帰ってきた。お供え、お参りして、観音は早速 おやつにする。

6月25日 曇り時々雨。かなり肌寒い。
十楽教子さんがお訪ね下さる。何かの景品で頂いたのだが、観音が喜ぶのではないかと思ってと小型ポンプをお持ちくださる。水の出口に猫がいるので、薫が即 「猫ポンプ」と命名。
観音のお昼寝の後、皆で夕食。観音は、教子さんの携帯電話に住まいしている「チンさん」なるパンダをすっかり気に入って、長い間眺めていた。

6月27日
海蔵寺下の広場で先般 夕方にツバメとトンボが沢山飛んでいるのを見掛けた。今日は、観音が「トンボ、バーン!」(トンボを捕まえるの意)と言うので、幽雪と夕方にトンボ捕りに行く約束をする。
昼寝を終えた観音は、早速アミを持って 幽雪を探しに来る。虫捕りアミを持っていざ広場へ。だが、今日はいない。
薫はこれに 「雨の前の夕方は蚊が凄く多いから、それらを捕りに来ていたのよ、きっと。」と言っている。いなくて当然と言った感じで 「多分、明日は降らないって事ね。」と言っている。 観音は 残念がっているんだけど・・・。

6月30日 雨のち曇り
詰まらなそうにしていた観音に、薫が突然 「玉転がし!」と声を掛けて ボールを転がしながら本堂の方へ去って行く。観音、嬉嬉として後を追っ掛けた。薫がボールの上に腰掛けてバランスを取って見せたので、その後 暫く観音はボールの上で過ごす。
ボールを転がして追いかけたり、上に乗ったり、ボールが撥ねるのを見ながら 観音と笑い転げている。薫自身も、嬉嬉としている。ボヨン、ボヨン、ボヨン「これ、楽しいよ!」そうかい?そりゃ良かったね。