5月1日
薫がハギレで作ったスカートを履いて、見せに来て、タラーンと回る観音。
ご機嫌で外へも出た。帽子がふわりと飛びそうになるのを押さえて走る。
5月3日
観音が育てているイチゴが、毎日実り、観音は収穫の喜びを体験中。小さいが、花もたくさん咲き、実も付いている。
浄居寺さまに子猫を見に行く。子猫だった猫が、成長し、先月に子供を4匹生んだ。その子供達も日々成長を遂げている。親に似て、気性は穏やか。
5月4日 晴れ。
金魚1匹が死んで、色褪せていた。観音、「金魚、死んじゃったね。動かなくて、浮いてたね。」と思い出しては、語る。
5月5日 快晴。
山本敬子さんが、お知り合いの方を大久野島にご案内したいのだが、車を止めさせて頂けませんかと、お見えになる。実は、島には犬を上陸させる事が出来無い事が港で判明し、車中に犬を残して行きたいので、車を置かせて欲しいとの事であった。が、炎天下の車中いくら窓を開けてあるとは言え、生き物には過酷だと一同で、犬を案ずる。
結果、犬だけをお預かりする事になった。山本さんは恐縮されたが、観音は大喜び。さながら、犬の出張貸し出しサービスである。お預かりした犬「チャコちゃん」は、以前にも山本さんが2、3回連れてお見えになられた事があるし、吠えたり、恐れたりしない。観音の相手にはピッタリなのだ。観音は、水を運んだり、撫でたり、大サービスしていた。
観音は、昼前も犬の側で過ごしたのだが、昼食もそこそこに直ぐに外へ出て、犬と過ごす。お昼寝どころではない。夕方、お迎えに見えられ、犬が帰ってしまうと、実に寂しそうにしていた。6時前に成って、疲れ果てて眠る。
金魚4匹が死す。薫が江尻博士にメールで状況報告。
5月9日
薫、観硯さんに差し上げたいと、エプロンを作成していた。
5月10日 曇り。夕方から雨。
薫と観音が少林窟道場をお訪ねする。
5月16日 曇り後晴れ。
十楽教子さんが写真をお持ちくださる。丁度、一ヶ月前に吉信明日香さんとお見え下さった折の写真。
5月18日
収穫した人参、二十日大根は繊維質が強靭で、実に歯ごたえがある模様。茎と根を持って捻ると、芯の部分が茎側に付いて抜け、皮の下に僅かに残りリング状になるとの事。「これなら、本当に輪切りが出来るよ!」と薫。
観音はそれでも、洗って何とか生で表面をかじっている。カメラを向けると「はふへ、はひひふっへふほ?」と言いながら、近づいて来る。
5月21日 晴れ。蒸し暑い。
幽雪が参道脇の草刈をしていると、午睡を終えた観音が様子を見に来る。盛口さんが畑をしておられたので、観音に教えると覗いてご挨拶。序に「豆を取りに行っても良いですか?」とお尋ねし、呼んで頂いたようで、1人でトコトコ降りて、豆もぎをさせて頂いて帰る。
次第に、自ら社会性を付けてきている事に気付かされた。
5月22日 曇り。
観音が熱を出す。どれ位ぶりだろうか、この1年半ほど、殆ど病気らしい病気をしなかったように記憶する。
5月24日 曇り。
Victriaさんが、お見えになる。薫のリハビリー仲間の方の現在の同僚との事。お目に掛かるのは初めて、観音の熱の事もあり、道育師が白滝山への案内をかって出て下さる。ありがたい。
午後、道育師が再びVictriaさんをお連れ下さる。
観音の意欲だけは、快復したようで、大久野島へ同行したいと言い出す。港までだけ、お送りする事も考えていた薫だが、観音と話し合い島へ渡る事に決める。
観音はウサギ目当てに、Victriaさんと薫と共に、2時間ほど島へ出かけた。
帰山して、皆でお茶を頂いていると観音は幽雪の膝で眠ってしまう。島でも、ウサギに餌をやる以外は、薫におんぶを求めていたらしい。やはり、余ほど疲れたのだろう。
呉線の都合が良くなかったので、薫がVictriaさんを三原までお送りする事にした。観音も行きたがるが、目を覚まして間無しでもあり、あっさり置いて行かれる。おとなしく見送ったものの、かなり不服だったようだ。
5月30日
幽雪、体調がすぐれない。どうやら、完全に観音の風邪を貰ったようだ。
観音は、収穫物をバケツに充実した雰囲気で参道を上がってくる。
大地の恵みが、子供にも教えてくれる事は大きい。
バケツの中身は、えんどう豆とキュウリ。豆も大好きだが、バケツの大きさ、収穫物の重量などから欲張らず、8分目に控えて来たとの事。
ゆっくりだが、しっかりした足取りが太陽に映えていた。結構、焼けたね。
5月31日
台風4号が思わぬ被害を残して行った。倒木!
全く動く気が出ない幽雪。薫と観音は、青空と上下2層に成って逆方向へ回る雲の下、倒木を切って移動可能な大きさにし、参道の通行止めを復旧する。
観音は、作って貰ったリュックを背負って、長靴を履いて、自分より大きな枝をズルズルと引きずり上げている。薫は、木を切り分けながら、運び上げる。
よく被害に合う水屋は、今回は無事。その後ろにあった木だけが倒れて参道へ。参道両側にある大手の瓦は実に幸運で、全く壊れていない。薫が枝を払った後の木の幹を引き摺り下ろそうとしても、降りないので、まだ根がついているのではないかと、上がってみたが綺麗に裂けて切れていたそうだ。生木が雨に叩かれ、薫の予想をはるかに上回る重さに成っているので、抱えても、ビクともしなかった模様。渾身の力で担ぎ上げて、大手を越えてコンクリートの路上へ倒れるように放ったそうだが、途中で薫自身が押し倒されるかと思ったと語る。手伝えなかったので、何とも言い難いが、危ないなぁ~無茶しすぎだよ。