おじい様に抱っこされて眩しそうにポーズをとる観音本堂前にて記念撮影1月1日 晴れ。暖かな新世紀のスタートと成った。
例年のごとく、少林窟道場道場よりお年賀に訪れて下さり、昼食を共にする。
本堂前で記念撮影。方丈に抱っこされて初めてポーズをとった観音の撮影に成功。おじい様もご満悦の初春となった。

雪化粧した海蔵寺の庭雪の朝 参道1月14日 晴れ。
昨夜、忠海で珍しく雪が降る。水道管は凍結を避ける為に、元栓を締め排水しておいたので無事の筈だが、朝8時を過ぎても気温はマイナス2度を切っているので復旧できない。

2月10日 晴れ時々曇り。
今年に成って思わぬ出来事が飛び込んで来るようになった。
飛び込んで来て欲しくないのに来てくれたのは、交通事故。1月26日午後2時ちょっと過ぎの事、海蔵寺から郵便局を経由して少林窟道場へ向かう途中の事である。少林窟道場から海を望むと見える185号線上だ。右折したい道から1台、対向車線にも車があり右折待ちをしていると、後ろから何の躊躇も無く迫ってくる車がミラーに写りそのままドカ〜ンとレオーネに突っ込んで来た。本日の予定を考えながら走っていたそうで、「アッと思ってブレーキを踏もうと思ったらもうぶつかっていました。」とおっしゃる。
追突されたレオーネあの重たいレオーネが数メートル吹っ飛ばされガードレールにぶつかって止まった。幸か、不幸か乗っていたのは幽雪一人。事故の割には外傷は無く、打撲と頚椎捻挫。レオーネは後ろも前も破損し、後部の車輪以降が横に捻れて振れており、バンパー位で40cm程くぼんでいるそうだ。修理工場へ運ばれたが、廃車だそうだ。頑強なレオーネでこれでは、軽自動車だったら死んでたのではと思う。いずれにせよ、不幸中の幸いだろう。
本日、嬉しい知らせも飛び込んで来た。こちらは、昨年 応募した作品が賞をとったのだ。キャメディアのフォトコンテスト Round 4 のファミリー部門で部門賞を受賞。
撮影の際には、薫は観音を抱いて被写体に成りながら「もっとそっち側から」とか「今がチャンス!」などと 散々口を出したが、結果がこれでは何も言えない。何はともあれ、受賞は嬉しい。
観音と自在屏風何事もやってみるものだなぁと思っている横で、薫は独り言のように新しいメロディを口ずさんでいる。観音用の新曲を思案中らしい。
8ヶ月を過ぎた観音は新しい事を自ら見つけ出しては、意欲的に挑戦し、次々と吸収している。大きく見えていた自在屏風も今では良い遊び道具だ。この自在屏風は薫がティッシュペーパーの空き箱と包装紙で、隙間風よけに製作したもの。

降り出した雪を真剣に見つめる観音2月14日 曇り。気温は低め。一時、雪が降る。
薫と観音が寒さに負けず、冬装備で散歩をしていた。カメラを持って同行する事にしたら、途中から雪が降り出した。観音は目の前に 舞い降りる雪を真剣な顔で眺めていた。

2月22日 晴れ。春の日差しで暖かい。
撮影準備中17日から1週間の予定で幽雪の母が訪ねて来てくれた。先月、退職し時間が出来たからと観音の初節句の着物と被布を縫って持参し、おひなさまを用意してくれた。雛人形の前で祖母に抱かれる観音そんなつもりは無かったが、母の意を汲んで初節句の支度をする事にした。折角なので、母が滞在している時に、記念撮影をする事にした。観音は思ったより、機嫌よく着替えて撮影。母も事の他嬉しげであった。
この頃 方丈は「私は若干、風邪気味だから近づかないから。」と観音を気遣ってくれていた。それでいて 「今日は日光浴をさせると良い。丸裸にして、本堂の前でガラス越しの陽を当ててやりなさい。吸収力が上がるから。」とお電話を下さったそうだ。
親子とは違い、祖父母にとって孫とは是の如き存在らしい。兎に角、ありがたい。

専用デスクでおにぎりを食べる観音3月3日 晴れ。
薫がお節句だからと桜ご飯を作り、おにぎりにした。観音は自分のデスクに座り、喜んで食べる。
最近は口に入れてもらうだけでは気が済まなくなり、自分でさせてくれないとハンガーストライキをする事もある。納豆玉子やシチューなどだと、薫も観音もデロンデロンに成りながら 食べさせている。

雪化粧の本堂の屋根雪景色で夜が明けた雪を被った町の屋根3月5日 曇り。後に薄日。
昨夜の雪が日が出るまで残っていた。今回は眼下に広がる町の屋根も真っ白。

薫が観音の散髪をする3月11日 曇り。
好天では無いのでちょっと寒いが、暖を取りながら観音の散髪。前髪も伸び目に入るので、上げては留めていたのだが、ひな祭りも終わり ついに 薫が散髪に踏み切った。
もっと前に切ろうかと話したが、方丈が「最初の髪は筆に出来るように。」と強く望んでおられたので伸ばしてきた。散髪後の観音本当ならもっと伸ばした方が切った後のヘアースタイルも女児らしいのだろうが、その間長いままでは機能的でないと判断。筆用に取れるだけ切ると見事にショートカットになった。
散髪中でも観音は終始動き回って薫を焦らせた。閑山叔父のお古に着替えさせながら、薫は「観音、ゴメン!凄い虎刈り。暫く、男の子だね。」と謝っている。だが、観音本人はスッキリしたようで 心なしか表情や行動の仕方が変わる。

十楽教子さん、吉信明日香さんと観音の乳母車3月23日 晴れ。
本当に久しぶり(昨年のお花祭り以来)に、十楽教子さんと吉信明日香さんが揃ってお見え下さった。「お昼は手作りして持ち込みますから、ご一緒しましょう。」とのありがたいお話。
おにぎり、ナスの煮物、ハスの揚げ物、サンドイッチ、大根サラダ、さくら紅茶などを持ち寄り5人で昼食を頂く。その後、「記念に写真でも」 と言う事で、庭へ出る。観音も乳母車で同行し 暫く暖かな戸外で過ごした。

3月24日 うす曇或いは春霞。
倒れたお地蔵様と石塀庭に細い亀裂が走る午後3時半ごろ突然の地震。以前の地震より大きく 横揺れに続き、捻るような揺れ方が続いた。30秒位だろうか。建物がきしむ音や、物が落下する音を聞きながら 揺れが止まるのを待った。3人とも無事。
観音はお乳を飲んで、丁度熟睡に入った所だったので 抱かれながら眠そうに目を擦っていた。即、少林窟道場へ連絡する 全員無事、被害も無いとの事、何よりだ。
地震後の無縁塔とお地蔵様右向け右をしてしまったお地蔵様おもむろに外へ出て情況確認。結構な揺れであった事を物語るように変化が起きていた。幸いお寺の建物自体の被害は無いと見て良さそうである。境内では お地蔵様が3体倒れ首が折れていた、花立や石の塀などが倒れ、庭にも細い亀裂が数本走り僅かに段差が出来ていた。墓地所でも墓石が倒壊した所が数箇所、殆どのところで墓石が旋回するようにずれている。
墓地所での被害一例ご近所では、瓦が落ちたり、テレビのアンテナが屋根から飛び降りたり、棚などがひっくり返る等の被害があったようである。下の広場にも細い亀裂が走っているとの事。ラジオのニュースから判断すると、震度5か6だったのだろう。
電話回線は混乱を来たしているようで、連絡を下さった方々の不安を助長したようだ。数人の方が、「何度も掛けてやっと通じた。」と安否を尋ねるお電話、ファックス等を下さった。
花立とお地蔵様の2体は小振りだったので、何とか元の位置に戻って頂く事が出来た。

3月25日 雨。
余震は時間的に短く、その後の被害の増大は無い様子。
お見舞い電報が届き、全体的な被害状況の大きさを改めて感じる。少林窟道場の電話機もお見舞い電話で鳴りっぱなしとの事。そう思うと、本当に軽い被害で済んだものだ。
天候が崩れたので、屋根等の被害のあった所は大変な騒ぎになっているようだ。
忠海駅前を走る国道185号線も東へ行った所で通行止めとなり、迂回路が設けられているとのこと。地震の規模は想像以上に大きかったようだ。
お墓の様子を見に来られた檀家さんにお手伝い頂き、重くて動かせず逆さまに成ったままだったお地蔵様を寝かせる。

3月26日 晴れ。
天候が回復したので修復工事が急ピッチで進む。石屋さんが来て下さり、お地蔵様を始めとして幾つかの修復を行って下さった。石屋さんは他のお寺さんへも今日行かねば成らないと、お忙しくしていらっしゃる。明日も又、墓地所での作業にお見え下さるとの事。

3月27日 うす曇。
午後、勝運寺様へお伺いする。やはり、後片付けで追われていらっしゃった。24日、本堂内は天井から落ちた砂で覆われ、掃除機を掛けるのに3時間を費やされたそうだ。倒れたお墓は毛利時代の浦家の墓地所だけで、後は旋回するようにずれていたとの事。方丈様が直せる限りは直して回られたのだそうだ。建物の被害は無かったそうだが、書道の無想会本部の看板が夜中の余震で落ちて 5、6m飛んだらしい。その音に東堂様と奥様が駆け出して情況を把握なさろうとしたが、まさかそんな先まで飛んだとは思わず、夜が明けるまで、消えた看板を見つけられなかったのだそうだ。
町内の人や車の流れは 落ち着きを取り戻しており、地震前と至って変わらぬ気がする。

3月28日 晴れ。
ずれていたお墓で、ご当家の方が未だお見えでない箇所のお墓を出来る限り直して回る。プロで無ければ、全く手の付きそうに無いところもあり暫く時間を要しそうだ。
余震は時折あるが、その後 被害は広がる様子は無い。
今日は少し落ち着いて来たので、薫は観音を乳母車に乗せて日光浴をさせながら 華を生け変えたり、庭の草取りをしたりしていた。その折、生まれて間もない小さなカマドウマが、乳母車に飛び込んで来て 裸の観音のお腹に止まったのだとか。未だ不器用な観音と、おぼつかない足取りのカマドウマの 追いかけっこがあったようだ。最終的には カマドウマの生命の危機を感じた薫が乳母車の外へつまみ出したらしい。
自然の力を軽んじては成るまいが、余震の心配もそろそろ峠を越えたようなので、ご心配 頂いた皆様にも ご放念頂きたい。誠に ありがとうございました。合掌。